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先日、『何でも鑑定団』という番組を見ていましたらとても立派な黒柿の座卓が出てまいりました。見るからに高そうで、見たことも無いような木目で依頼者の予想金額は50万円でした。知人がどうしてもお金が必要になって買われた座卓、いくらくらいで鑑定されたと思われますか?写真がないのでご説明できないのですが『何でも鑑定団』のホームページに出ていますのでご覧頂けたらと思います。鑑定の結果!150万円!でした。またこの座卓一枚ものではなく、中心で継いでいて、もし一枚板でしたら、金額は忘れてしまいましたが相当な金額を言われていました。
黒柿とは、樹齢数百年を越える柿の古木のうち、ごく稀に黒色の紋様があらわれることがあります。この紋様があらわれた柿を「黒柿」と呼びます。黒柿の模様や色はどれひとつとして同じものはなく、見る方のこころを強く引きつける不思議な魅力を持っています。
黒柿は、たとえ同じ土地や条件で育っても、すべてが黒柿になるわけではなく、全くちがう杢目や色になったりします。例えが悪いですが炭流しをしたような木目です。 黒柿は日本固有という訳ではなく、外国でも産出しています。柿の木の原種は東南アジアと言われ中国を経て日本の柿の木になった、という説が有力です。幕末期黒船が日本より持ち出した柿の木が米国や地中海地方などにも広がっていったようです。国産と比べると見た目は似ていますが模様、色調などが異なり雰囲気の違いがあります。 また密度も高く、加工が難しい材料でもあります。黒柿の特徴として、黒い部分と白い部分で収縮率が異なるため、乾燥の途中で多くが割れてしまいます。取り扱いの難しい木材ですが、磨けば磨くほどに滑らかな木肌になり、美しい艶がでます。 数が少なく、高価な黒柿ですが、購入した黒柿がすべて完璧な紋様がでるわけではありません。見える部分では黒い紋様がでていても、いざ切ってみると材料として使えなかったり、一番よい紋様に虫が喰っているといったこともあります。 また、仏壇には『シャム柿』という材を使用します。シャム柿とは南米チークとも呼ばれ、メキシコなどの中南米で産出される広葉樹で、産出量は希少で、黒柿にも似た模様があり、製材後漂泊してコントラストを強調する場合もあります。 冒頭のタイトルにしてあります『幸せにしてくれる』とは、何でも鑑定団のナレーターの方が言われていました。いい例えですね。癒されます。 また鑑定された方がウレタン塗装をしていますが、修理をするときは漆を塗った方がいいですよと言われてました。より光沢が出るでしょうね。 生かさせていただいていることに、感謝です。
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